2017年01月23日

プレゼン

 人前で発表、提案、説明、報告することを「プレゼン」すると言います(正確にはプレゼンテーションのことです)。大学でもプレゼンする機会は数多くあります。とりわけ学部生が最も緊張し、最も力を発揮するプレゼンは、卒業論文の口頭試問と考えています。
 立命館大学スポーツ健康科学部では、学びの集大成として卒業論文が必修となっています。卒業論文を提出した後に、その内容を最終的に審査される場が、口頭試問です。決められた時間内で、自らの研究成果をスクリーンに映写した資料も活用しながら説明します。先生方、同級生、下級生など多くの参加者がいる前で説明し、その後、質疑応答します。
 もちろん、発表資料を入念に準備し、発表練習を繰り返し行って、本番を迎えますが、やはり緊張します。その緊張が聴いているこちらにも伝わります。プレゼン力を高めるにはいくつかの要素がありますが、何を伝えたいかを明確にしてストーリーとして組み立てること、場数を踏むこと、などがあげられます。このことを理解し、経験している学生のプレゼンは見事なものがあります。
 プレゼンに関して私が学生へ与えている注意の一つは「プレゼン中、話し手以外は黙って聴いてくれている。いわば聴衆の人生の時間を頂いているので、聴衆にとってもプレゼントになるような時間にすること」です。大学で鍛えたプレゼン力を社会でも活用し、プレゼントする機会を増やして欲しいと願っています。
posted by 忠 at 14:26| Comment(0) | 【Lakes Magazine】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月20日

人工知能とスポーツ

 先日、東京で開催されたSAJ2016というスポーツ分野におけるデータ解析を扱った研究会ならびに展示会に参加してきました。
 ご存じのように、スポーツ分野では映像解析は日常的に行われるようになりました。最近では、ラグビー選手の試合中の心拍数、移動距離、加速変化などがリアルタイムで解析できるようになっています。バレーポールでは、監督がコンピュータ片手に選手へ指示を与える場面も目にするようになりました。
 データが容易に、簡便に取得できるようになっているのは、各種センサが小型、軽量化し、価格も手ごろとなり、さらにはコンピュータの演算処理速度、容量が大きくなってきていることがあげられます。データの取得が容易になることは、取り扱うデータ量が以前に比べものにならないほど膨大となり、パフォーマンスに生かすには「何を」「どのように」処理し、解析するかが大事となってきます。
 そこで期待されているのが人工知能(AI)です。人工知能は膨大な情報を集積し、検索し、根拠にもとづいて判断することができます。チェス、将棋でその力を示してきています。スポーツ場面においても、対戦相手との膨大な情報から、局面ごとの戦術・戦略分析から、攻防の選択肢を抽出することが行われるようになってきます。また、今後は技術系種目の採点にも活用が期待されています。東京2020では、人工知能もその一翼を担っていることになるでしょう。
posted by 忠 at 17:58| Comment(0) | 【Lakes Magazine】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月02日

【Team GB】

2016夏のオリンピックは、ブラジルのリオデジャネイロで開催され、初めての南米開催となりました。開催前、開催中に、競技以外のことで取りざたされましたが、競技には大きな影響もなく無事に閉幕したように感じています。いよいよ東京2020にバトンが渡った、というところです。

ところで、これまで多くの都市(国)で、オリンピックが開催されてきました。開催国は、ホスト国として、あらゆる資源を活用して選手強化をはかり、好成績を収めてきました。また、その貢献の一つに、近年のスポーツ科学研究によるサポートがあるのはご存じの通りです。ホスト国が、開催した年のオリンピックで活躍するのはよく知られていますが、たいていの場合、次のオリンピックでは、メダル獲得数を減らしているのが常でした。

ところが、例外をもたらした国があります。どこでしょうか、分かりますでしょうか? それはイギリスです。ロンドンオリンピックでのメダル獲得数は、 65個であり、 リオデジャネイロでは 67個となり、ホスト大会の次回大会で唯一、メダルを減らしていない国となりました

では、その理由は何だったのでしょうか?もちろん多くの要因があったと思いますが、先日、イギリスのノッティンガムで行われた英国スポーツ運動科学会で、リオデジャネイロオリンピックのイギリス代表統括を担当した、マーク・イングランドさんの基調講演から、その要因を考えてみました。

マークさんの講演のアウトラインは次の通りでした。
01 Clarity of our rule
02 Understanding the playing field
03 Forensic understanding the environment
04 Create the right structure & pick the right team
05 Create and believe a mission
06 Create a optimal team
07 Create the optimal environment Performance first principles
08 Outcome
このうち、05と06について少し紹介します。
05 Create and believe a mission における、mission(使命)とは、「歴史をつくれるチームにする」ということであり、このことをチーム全体でつくりあげ、信じ切ることが大事であることを徹底的に浸透させたことが大きな聖子につながっています。そのためには、ロンドンオリンピックで標準となったもの以上の準備、サポート、パフォーマンスを上げる、というミッションの具体化が進められました。

06 Create a optimal team においいては、
「英国は一つのチームである:one team GB (Great Britain)」ということを選手、スタッフに常に意識させたということです。選手は、誇り(pride)、 尊敬(respect)、一体感(unity)、責任(responsibility)をもって大会期間中、自らの競技に専心し、自競技がないときには、みずからのTeam GBとして他競技の応援することが徹底されていたようです。もちろん、選手、スタッフの行動には、高い意識と思いに裏打ちされてのことと考えています。

一つにまとまる。言葉は簡単ですが、種目も違い、年齢、キャリアも違う多様で、かつ大人数の集団を一つにまとめるには、missionを個人レベルから全体レベルまでを通じて徹底し、概念的なものだけでなく、具体的な行動にまで定着させることが極めて重要であることを学びました。この徹底が、イギリスチームの成果につながったのでしょう。

 スポーツのみならず、あらゆる組織、集団、社会においても大事な教訓になると感じました。
posted by 忠 at 16:18| Comment(0) | 男子陸上部☆部長コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする