2016年08月19日

リオデジャネイロ・オリンピック 大活躍

 リオオリンピックでの日本選手の大活躍は、日本中を元気にしてくれました。選手の皆さん、ありがとうございました。
 先日ある番組に出せてもらった折に、「今回の好成績の原因は?」と問われ、@選手のタレント発掘・育成、Aスポーツ科学の成果の活用、B東京2020決定に伴う選手のモチベーション向上、C国立スポーツ科学センター、ナショナルトレーニングセンターのシステム、の4つが上手く機能しているからと答えました。
 オリンピックで日本選手が活躍できなかった一昔前、二昔前、「精神力が足らず」というコメントを多く聞いたように記憶していますが、今の選手の集中力、活躍ぶりをみていると、精神的には非常にタフになっているのを感じます。おそらく、選手が海外のリーグで世界の強豪と戦かったり、多くの国際試合に転戦するなどスポーツ選手・指導者の“国際化”による好影響と考えています。
 もちろん世界一を競う選手は、極めて質の高いトレーニングを積み重ねます。そのトレーニング、体調管理、競技支援には、スポーツ科学の研究成果が活用されています。選手を支える研究者の喜びは、選手と同様に日夜を問わない研究推進により、選手の背中を1cmでも0.1秒でも押せるように貢献することです。
 東京2020では、選手がさらに質の高いトレーニングで研鑽を積み、それを最先端の研究成果が支援し、「みる」「する」「支える」の全ての人が大きな喜びに包まれることを期待したい。
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2016年05月25日

時間割引率

 行動経済学という学問分野があり「時間割引率」という観点で、経済活動のみならず肥満などの問題を検討して研究があります。時間割引率とは、今日1万円もらえるとして、1週間待つとした場合に11000円なら待てるとすると、今の10000円と1週間後の11000円が等価となり、1週間という時間で約9%割り引いて見ていることになります。もし、1週間後に15000円なら待てるとすると33%となります。 
 食べ物で置き換えてみても同様なことが計算できます。今、目の前のクッキー3枚を食べるのと1週間待って6枚をもらうのを比べると、大抵の人は確実な現在を選ぶことになるのではないでしょうか。食べ物に関する時間割引率と肥満の関係については明らかで、時間割引率の高い人、すなわち現在の欲求の方を選択しやすい人は肥満しやすいとなっています。
 またこどもを対象とした興味深い実験があります。目の前にマシュマロ1個が置いてあり、「食べてもいいけど私が少しでかけて戻ってくるまで我慢したらもう1個あげるよ」という実験です。我慢できたこどもが約3分の2。さらにその後の追跡調査してみると、我慢できたこどもは肥満率が低いだけでなく、成績も良く、社会的地位も高いということでした。
 多くの人は将来を現在よりも低く評価し、不確実な未来よりも確実な現在の欲求を選びます。『未来』を高い志によって挑戦すべき確かな目標にできると、未来を割り引かずに見つめられるでしょう。
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2016年04月26日

アスリートの食事

 健康な日常生活を営むには、休養(睡眠)、栄養、運動(健康の3原則)が大切であることはよく知られています。ところが働き盛りの人々はこの3原則を忠実に守れず、「メタボ」や生活習慣病になるリスクを高めている現状があります。
 日常的にハードなトレーニングを行うアスリートにとっても適切な食事は、身体機能の維持・向上に欠くことができません。中高生のときは自宅で家族によるバランスの良い食事をとることができるのですが、大学生で一人暮らしをはじめるとどうしても食事まで気が回らず「お腹を満たす」ことが中心で栄養の偏りが見られるようになります。そうなると、いくらトレーニングを積んでもパフォーマンスが上がらない、疲れがとれないという状況に陥ります。
 テニスの世界トッププレイヤー『ジョコビッチの生まれ変わる食事』によると、彼は食事の改善によって一気にパフォーマンスを高めることができたようです。「食物は情報である」という記述があり、ジョコビッチは食事のルールとして、@ゆっくり意識的にたべよ、A肉体に明確な指示を出せ、B前向きであれ、C量ではなく、質を求めよ、を決めています。身体トレーニングと同様に、「意識性」の原則で食べたものがどのように身体に効くのかを考えて食べなさいということを教えてくれます。もちろん食事は栄養だけでなく、喜びと楽しみの時間ですので楽しみながら、「食物の情報」を身体へ教えるように意識して食事してみて下さい。
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