2016年12月02日

【Team GB】

2016夏のオリンピックは、ブラジルのリオデジャネイロで開催され、初めての南米開催となりました。開催前、開催中に、競技以外のことで取りざたされましたが、競技には大きな影響もなく無事に閉幕したように感じています。いよいよ東京2020にバトンが渡った、というところです。

ところで、これまで多くの都市(国)で、オリンピックが開催されてきました。開催国は、ホスト国として、あらゆる資源を活用して選手強化をはかり、好成績を収めてきました。また、その貢献の一つに、近年のスポーツ科学研究によるサポートがあるのはご存じの通りです。ホスト国が、開催した年のオリンピックで活躍するのはよく知られていますが、たいていの場合、次のオリンピックでは、メダル獲得数を減らしているのが常でした。

ところが、例外をもたらした国があります。どこでしょうか、分かりますでしょうか? それはイギリスです。ロンドンオリンピックでのメダル獲得数は、 65個であり、 リオデジャネイロでは 67個となり、ホスト大会の次回大会で唯一、メダルを減らしていない国となりました

では、その理由は何だったのでしょうか?もちろん多くの要因があったと思いますが、先日、イギリスのノッティンガムで行われた英国スポーツ運動科学会で、リオデジャネイロオリンピックのイギリス代表統括を担当した、マーク・イングランドさんの基調講演から、その要因を考えてみました。

マークさんの講演のアウトラインは次の通りでした。
01 Clarity of our rule
02 Understanding the playing field
03 Forensic understanding the environment
04 Create the right structure & pick the right team
05 Create and believe a mission
06 Create a optimal team
07 Create the optimal environment Performance first principles
08 Outcome
このうち、05と06について少し紹介します。
05 Create and believe a mission における、mission(使命)とは、「歴史をつくれるチームにする」ということであり、このことをチーム全体でつくりあげ、信じ切ることが大事であることを徹底的に浸透させたことが大きな聖子につながっています。そのためには、ロンドンオリンピックで標準となったもの以上の準備、サポート、パフォーマンスを上げる、というミッションの具体化が進められました。

06 Create a optimal team においいては、
「英国は一つのチームである:one team GB (Great Britain)」ということを選手、スタッフに常に意識させたということです。選手は、誇り(pride)、 尊敬(respect)、一体感(unity)、責任(responsibility)をもって大会期間中、自らの競技に専心し、自競技がないときには、みずからのTeam GBとして他競技の応援することが徹底されていたようです。もちろん、選手、スタッフの行動には、高い意識と思いに裏打ちされてのことと考えています。

一つにまとまる。言葉は簡単ですが、種目も違い、年齢、キャリアも違う多様で、かつ大人数の集団を一つにまとめるには、missionを個人レベルから全体レベルまでを通じて徹底し、概念的なものだけでなく、具体的な行動にまで定着させることが極めて重要であることを学びました。この徹底が、イギリスチームの成果につながったのでしょう。

 スポーツのみならず、あらゆる組織、集団、社会においても大事な教訓になると感じました。
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2016年08月18日

【マスターズアスリート 宮崎秀吉さん】

いま、リオデジャネイロでは、オリンピック大会真っ盛りです。オリンピックの後は、パラリンピック大会です。2020年は東京でオリンピック・パラリンピックが開催されますが、2021年に日本で開催されるスポーツの世界大会は何かご存じですか?関西で開催されます。ワールドカップラグビーではありません。ワールドカップラグビーは、2019年です。

そうです、『ワールドマスターズゲーム』です。ワールドマスターズゲーム2021が関西で開催されます。何と記念すべき10回大会で、アジア開催は初めてのことです。競技種目は、これから発表されますが、 個人種目である、陸上競技、水泳、アーチェリー、柔道、ウエイトリフティング、団体種目である、バスケットボール、ソフトボール、ハンドボール、ラグビーフットボール、 セーリング、 水泳、などが予定されています。参加条件は、「年がいっていること」「参加費を払うこと」が主なものです。“日本代表”になるチャンスですので、年齢が25歳以上(種目によってはそれ以上)の方はチャレンジして下さい。

さて、表題の宮崎秀吉さんです。マスターズアスリートの代表格で、多くのファンがおられます。本にもなっています。なんと、競技を始められた(スポーツを始められた)年齢が92歳。そこから、陸上競技のトレーニングをはじめて、100歳の100m世界記録を樹立(陸上、水泳などの記録は、5歳刻みで認定さています)。昨年は、なんと105歳の年齢区分で、100mと砲丸投の世界記録を樹立されました。これらの種目の年齢区分はそれまで、100歳でしたが、105歳のスーパーアスリートが誕生しました。

今も早朝からトレーニングされ、朝、昼、夜と体操、補強運動を欠かされないとのこと。健康長寿のお手本のような方です。

いくつになっても、夢中になり、チャレンジすることが人生を輝かせて長寿につながるのでしょう。その意味では、スポーツはいくつになっても本当に良いものです。  
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2016年05月31日

未来の働き方

 いま学生に無くなって困るものは?と質問するとおそらく大半は、「スマホ」と答えるかもしれません。ネット接続によって色んな情報、機能が手元に集約されて非常に便利です。ネットを通じた連絡、電話でのコミュニケーション、ネット決済、学習アプリ、辞書、カメラ、ビデオなど、片手の中にあらゆる機能が収められています。アポロ11号が月面着陸したときに管制制御した当時のコンピュータを遥かにしのぐ性能が今のスマホにはあります。
 このようなネット社会が、さらに進展しIoT(Internet of Things)時代になってきています。これはあらゆる「もの」がインターネットにつながり、センサーと通信機能を持った「もの」が、情報を計測・観測して、判断して、フィードバックを与えることになります。さらには「もの」からの情報が集約され莫大なビックデータをAI(Artificial Intelligence)人工知能の技術により解析し、行動・判断の情報を返すようになります。例えば、ネットである本を検索していて、数日経って別のことをネット検索していると、関連する本の広告を目にすることがあると思います。これなどもAIによる解析によるプロモーションです。別の例では、ソファが欲しいと思って検索していて、数日後に初めて訪れた家具に入った瞬間に店員から名前を言われ、ソファの選択肢を的確にアドバイスされセールスされる、ということが起こります。なぜ、このようなことができるかというと、「検索する」ことで興味・関心の情報が集められ、ネット上のスケジュールから予定が読み解かれ、SNSなどから本人の顔などのデータが取得され、店の入り口の防犯カメラによって、本人の来店が認証された時には、欲しいソファの選択肢、名前、その他のプロフィールが店側にはわかっています。
 このように人の行動について、ネットにつながった多くの情報をAIが判断しその結果を経済的活動に活用することは既に始まっています。そうするとどうなるかといえば、研修してもなかなか成長しない社員を雇うよりは、優秀なAIに投資するようになります。おそらくその傾向はこれから益々加速されるでしょう。いま日本においては、小学校からキャリア教育が始まっていますが、この世代がバリバリ働き出す頃には、今の仕事の半分は無くなり、新しい仕事に置き換わると言われています。場合によっては会社そのものの存続、存続形態も大きく変わると言われています。
 そのような近未来において重要になってくるのは、人間でしか生み出せない高度な価値を生み出す人です。『未来から選ばれる働き方』(神田、若山著、2016)によれば、コネクティング・インテリジェンス(connecting intelligence)が必要であることが強調されています。一人の情報、処理では追いつかない時代にあって、コンピュータの情報も駆使しながら、さらには多くに人々をコネクトして巻き込み、力を引き出しながら、新しい価値を創造していく、起業家的マインド、変容型リーダーシップ持った人材が求められます。
 そのような人材になるためには、失敗を恐れず果敢にチャレンジすること、自己変革を起こしながら、楽しみながら明るく行動できることのようです。このような人材・若者が本学で育ち、輝く未来を拓いてくれることを願っています。
posted by 忠 at 13:55| Comment(0) | 男子陸上部☆部長コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする