2015年10月16日

キャリアを考える

 昨今は、大学も含め学校教育の中で、いわゆる「キャリア教育」が導入されています。キャリアときくと、就職活動と同義にみられますが、基本としては、生涯をどのように過ごすのか、その過程、という意味となります。同時に、生涯(ライフキャリア)の多くの部分を、働く・仕事をする、という観点で、どのように仕事をするのか(ワークキャリア)ということで熱心にキャリア教育が行われています。

働く年齢に達したとき、大抵の人は1日8時間程度、つまり1日の1/3の時間を働くことに費やします。働くことは、生活の糧を得るというだけにとどまらず、自己実現、社会貢献につながる大きな事業です。とすれば、「何をして働くのか」、「どのように働くのか」、は人生にとって大きな意味を持ちます。人生が「幸せ」になることを誰もが望みます。その幸せを実現するという意味の中には「良い仕事をする」ということも含まれていると考えています。

良い仕事をしようと思っても、すぐに成果が出せるわけではありません。まずは、仕事の進め方を知り、組織としての役割を理解して、そして仕事の中でアイデアをだしながら、イノベーションを起こしていく必要があります。その前に、大学生にとっては、就職活動によって、働く先を見つけることになります。日本だけでも相当な数の企業あり、どこの企業と縁を持つかは本当に確率からいえば、「偶然」といえるほど低いといえます。とはいえ、やみくもに活動するのではなく、自らの方向性(軸)をしっかり持った上で、相手を知り(業界研究)、自分を知り(自己分析)、進めることになります。その就職活動を迎えた学生の相談を受けることが多いですが、ポイントは3つと話しています。それは、@人間力、A将来性、B本気 であることが評価されると。

これらの3つとも、一朝一夕で身につくものではありませんが、日頃から、何を実現すること(貢献すること)が幸せになるのかをイメージしながら、そのための具体的な仕事を考えておくことが必要になります。学生諸君が、みずからの人生の目標(ビジョン)を意識しながら、そこへ向けて、大学の正課・課外、そして大学外での学びを通じて力を高めて、自らのキャリアを切り開いて欲しいといつも願っています。

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2015年08月24日

門を叩く

 今年の夏は、記録的な猛暑です。残暑も厳しいと予想されます。そんな中、部員はみな元気に、秋、冬のシーズンでの成果をあげるべく夏合宿をはじめトレーニングを積んできたようです。この夏での仕込みが必ず、実り多い秋、冬のシーズンにつながります。

 さて、夏休みとなると、トレーニング以外にも、帰省して、旧友と会ったり、キャリア形成のためにインターンシップに出かけたり、資格の勉強などに時間を使っていることでしょう。まとまった時間を利用して、普段はなかなか取り組めないものにチャレンジしていることでしょう。

 今回は、アメリカから来た高校生、K君について紹介します。ご両親とも日本の高校を出た後に、アメリカの大学を卒業し、そのままアメリカで仕事をされています。そのためK君は、アメリカ生まれ、アメリカ育ち。アメリカの学休期間には、日本の小学校、中学校に通っていたようで、日本語は十分に、読み書きできます。そんなK君から、7月初め頃に直接メールをもらいました。将来のキャリアを考えて、この夏休みの期間に将来につながる何かしらの経験をつみたい、できればインターンシップのような機会を与えて欲しい、という内容でした。その日本語の文章が、本当によく書けていました。メールでは雑な文章、体裁が整っていない文章には、しょっちゅう出くわしますが、初めてメールを書く相手のことを考えて、かつ自分のことを丁寧に説明し、伝えたい内容がしっかり伝わる文章でした。

 もちろん、受け入れOKの返事をすぐに送り、日本到着早々に研究室に来てもらい、お話をしました。第一印象は、「しっかりと物事を考えていて、まっすぐとした良い眼を持っている好青年」です。研究室紹介、施設紹介を終えて、将来のキャリアについて話をしましたら、大学進学は医学部か生物学部を考えているとのこと。アメリカの難関大学への進学を検討しているとのことで、バイオメカニクス、生理学に関連する実験に参加してもらい、そこで得られた実験データ(主に筋電図)を解析してもらうことにしました。仕事ぶりも熱心で、覚えも良く、丁寧に進めてくれました。さらに日程の関係ですべてやりきれない分は、アメリカでも作業を続けて送りますとのこと。最後までやり切ることを望んで、そのように申し出てくれました。このように積極的で、意欲溢れる若者に出会うと、周囲のものは元気をもらえます。同時に、若者にチャンスを与えたい、という思いを多くの社会人が持っています。

 インターネットの世の中は、人に会いに行く、訪ねるためのやりとりを少なくしてくれます。まさに「門を叩く」ことを容易にしてくれています。一昔前であれば、誰かに紹介してもらい、手紙でやりとりして、という段取りをいくつも経て、ようやく会えることになります。もちろん、その段階を踏む、というのも重要な経験です。一方で、いまや直接にコンタクトがとれ、即時にやりとりができる時代です。もちろん、メリットだけでなくで、使い方を間違えるとデメリットにもつながりますが、今回のケースのように、自分の成長、キャリア形成に「一歩踏み出す」ためには、強力なツールです。インターネットに、より慣れている若い世代の人たちが大いに活用して、自分の成長につなげて欲しいと願っています。ただし、あくまでも初めてコンタクトを取るときには、K君のように、礼儀正しく、かつ相手の立場をおもんばかり、その上で内容を的確に伝えられる文章を十分に準備することが重要になることは言うまでもありません。

 そして、もう一つ重要なことは、そのような関わり、チャンスをもらった締めとして、「お礼を述べること」を忘れなければ、さらにチャンスを広げられる人になるでしょう。最初のコンタクト、実施、そしてお礼、と一気通貫で完結できるように、心がけて是非、これから多くの人を訪問し、自分を磨いてみて下さい。

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2015年06月23日

【2045年問題】

最近話題になっているキーワードに、『2045年問題』があります。今から30年経つと、人工知能が、人類の頭脳を超える、とされています。

1997年にチェスの世界チャンピオンを当時のスーパーコンピュータ『ディープブルー』が打ち負かしたことは非常に印象的です。その後も、パソコンの急激な発展、スマートフォンの機能の飛躍的発展はよく知られており、特に演算処理速度、記憶容量はすさまじく高速化・大容量化しています。今、みなさんが手にしているスマートフォンで、アポロが月面着陸に必要であったプログラム処理を楽々とこなせるほどです。

今話題の人工知能は、従来の技術では不可能であった高度な情報処理が可能となり、人間の頭脳に近い認識が出来るようになっています。ですので、ペッパー君(ソフトバンク)にみられるように、人間の表情を認識したうえでの対応表現、会話が成り立つようになってきています。さらには、そこで自ら学習できる仕組みも出来るようになっています。最近では、大学入試にも挑戦させているプロジェクトもあります。

人工知能搭載のロボット、車などは、これからどんどん世の中に登場してきます。そのことで、安全で便利になることも想像できます。一方で、これらの発展によってこれからの仕事が大きく様変わりすることも事実です。ある論文によると、10-20年後に「なくなる仕事」「残る仕事」を示しています。なくなる仕事には、単純作業のものもありますが、スポーツの審判、データの収集、加工、分析などもあります。残る仕事は、人間が関係しなければならない、医師、教師、指導者、栄養士、カウンセラー、療法士などです。

先日聞いた話しでは、海外の訴訟関係の資料整理は、人工知能でほとんど行っているとのこと。さらに驚いたのは、先頃の新聞記事で、ある会社では人工知能に記事を自動作成させているとのこと。こうなれば、記者の仕事もなくなりそうです。

いずれにせよ、今後の人工知能の開発・発展に注目が必要です。実際に危機感を持っている専門家も多くいます。道具として、パートナーとしてつきあえる関係をどのように築くのか。人間側の備えとともに、一方で自己学習によって、「変化した場合」に生じる結果責任はだれが負うのかなどの法整備も必要になるでしょう。

急速に加速する未来に対して、どのようにイメージし、どのように暮らしていくのか。今までとは違う想像力、創造力、そして教育力が必要になると感じています。
posted by 忠 at 16:43| Comment(0) | 男子陸上部☆部長コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする