2015年04月24日

【問う力】

春のシーズンが始まりました。京都インカレでは、見事に総合優勝を勝ち取り、次の関西インカレに向けて良い流れができました。

 今年も多くの新入部員が男子陸上競技部の門をくぐってきました。大学の体育会でスポーツを行う学生アスリートは、当然のことながら本業としての大学での学びと課外でのスポーツ活動の両立が求められます。両立することで成長する多くのきっかけ、道筋を手に入れられますが、達成するには高い水準の志と実行力が必要です。

 大学では、高等学校までとは異なり、学問研究を通じて自らの課題を発見し、その課題解決を進めることになります。研究を進める第一は課題の発見(設定)です。これまでに積み上げられてきた研究成果、背景をまとめて、何が課題であるかを明確にする必要があります。言い換えれば、問題を設定する力「問う力」が求められます。

 課題は何か?、その課題の意義は?、その課題を解決する方法は?などなど、なぜ?なぜ?と問い続けることが必要です。まさに、大学の学びは、この問い続けられる力、そして具体的に実行する力が求められます。特に、「問う力」は正課だけでなく、課外のスポーツ活動においても必要な力です。
 
 問いの設定にあたって大事なことは、簡潔に言い切れる内容であることです。何が課題かを明確にいえないということは問いが煮詰まっていないことです。問いを明確にすることが、次の問題解決のステージをスムーズに進めてくれます。

 よくあることですが、問いを煮詰めている、といいながら、堂々巡りの議論、悩みばかりで結論がでないこともあります。「悩む」と「考える」は大きく異なります。次のように整理できるでしょう。
悩む:結論や答えを出すこだわりが少ない。思考停止。ネガティブ、感情でものごとを捉える。主語が一人称
考える:結論や答えを導くことにこだわりがある。体系的に整理。論理的。ポジティブ。主語が一人称以上

 大学生活では、大いに「問う力」を高めて欲しいと願っています。そのためには、悩むのではなく、「考える」「考え抜く」というトレーニングを積んで欲しいと願っています。
posted by 忠 at 17:18| Comment(0) | 男子陸上部☆部長コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月19日

仕事の成果を表す公式

3月末となり卒業シーズンです。
 社会人となり、企業、公共団体などで働く、研究をさらに深めるために大学院へ進学する、留学する、などそれぞれのキャリアに向けて進んでいきます。
 大学の4年間は、自由な時間がタップリあると思っていても、振り返れば「あっ」という間に感じられるでしょう。この4年間、大学・学部で学んだこと、課外で学んだこと、友人を含めた人間同士で学んだことなどをしっかりと持って、これからのスタートに活用して欲しいと願っています。もちろん、新しいスタートとともに、さらに学んだものを加えて、より良い人生を歩むための資源を増やしてください。
 スポーツ競技に携わってきた人にとって、競技成績を高めるために日夜トレーニング、技の鍛錬に勤しんできたことでしょう。スポーツの競技力は次の公式で表されることが多いです。
 競技力 = 体力 × 技術 × 心理
 競技力を上げるには、ここにあげたように、その競技に求められる体力、技術、そして心理について高めておくことが求められることを示しています。ですので、アスリートはこの3つを高めることを意識して日頃のトレーニングを積んでいきます。
 では、仕事、研究の成果を考えるときの公式は、どのようなものになるでしょうか。一つの考え方として、
 仕事の成果 = 才能 × 努力 × 考え方
となるでしょう。才能(能力)、努力は、正の整数で考えられます。つまり両者のかけ算は、正の数字です。一方で、考え方(哲学、ビジョン、ものの見方)は、社会全体で捉えたときに、マイナスからプラスまで幅広い数字を持ちます。言い換えると、仕事の成果を決める項として大きな意味を持つことになります。ですので、単なる儲けだけを追求するのではなく、「世のため人のための成果」として何を求めるのか、という考え方がしっかりしていないと、大きなプラスにつながりません。卒業生には、このあたりをしっかり念頭に入れて、大きな成果をあげてもらいたいと願っています。
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2014年12月12日

秒差なしの戦い

 今年の関西学生駅伝は、史上まれに見る激戦でした。優勝は立命館大学、秒差なしで2位が京都産業大学、続いて1秒差で3位が関西学院大学。関西学生駅伝は8区間 81.4kmでの駅伝競走。ことしの優勝タイムが4時間10分4秒なので、全体の平均スピードを時速20kmと考えると、1秒差がつくとその距離は5.5mになります。今回は、秒差なし(駅伝の記録は秒単位)ということで5.5m以内の差、実際には1mも差がなかったようです。本当に僅差の戦いで、その当日のパフォーマンス、実力には差がないとみられます。
 しかしながら、やはり優勝と2位では達成感に大きな違いが生じます。昨年は、逆に秒差なしの2位で選手、部員たちは相当に悔しい思いをしたはずです。この秒差なしの勝負は、何によって決まるのでしょうか?8人で81.4kmを走って、ゴールでは数メートルの差。一人の選手が1mずつ差を持てば8mとなり、秒差がつきます。本当にこの微妙な差を生み出すものは、何なのでしょうか?何よりも、優勝と2位という結果がもたらすものの影響の大きさを考えると、勝利の女神の気まぐれか、あるところでの風の吹き具合なのか?
 でもやはりそのような勝利の女神の気まぐれや環境のせいで決められたのでは面白くありません。「勝負は内にあり」と考えて、実力拮抗した中で最後の最後で微妙な差がつくのは、チーム内、クラブ全体が醸し出す雰囲気、緊張感、執着心のような、なかなか計量できない要素が複合した結果ではないか、と考えてしまいます。そのように考えないと説明がつかず、かつ次につながらないように思えます。また、このような僅差の戦いを経る中で、その原因分析を客観的な指標、データと照らし合わせながら解析することで、クラブに良好な文化、風土が醸成されます。このことが、何よりも大事なことと感じています。
 いずれにしても、選手も応援する部員も、昨年の秒差なしの2位、今回の秒差なしの勝利から、次への飛躍の課題を学び取ってくれて今後のトレーニング、クラブ運営に活かしてくれることを心から願っています。
posted by 忠 at 12:01| Comment(0) | 男子陸上部☆部長コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする