2017年07月14日

【エコシステム】

最近、良く聞くようになった言葉に、エコシステム(ecosystem)があります。
もともとは、「生態系」を意味する言葉ですが、ビジネスで使われるエコシステムは、「収益活動協調体制」「特定の業界全体の収益構造」として定義されているようです。言い換えると一つの企業単独で収益を考えるのではなく、業界全体を俯瞰した上で、関係する複数の企業が協調することで、業界全体の収益構造を維持、発展させていこうという考え方です。業界には、多様な関係企業が参加していて、それぞれの企業の特徴を発展させながら、全体の発展にどのようにつなげるのかは、非常に大事なことです。独占的にある企業のみが栄えると、長い目で見た場合に、業界全体が萎縮し、ひいては栄えていた企業にも大きな影響をもたらすことになります。

 この考え方は、ビジネスだけでなく、あらゆる分野にも活用できます。例えば、プロ野球を例にとって考えてみると、球団ごとに、それぞれの特色があり、異なるファン層があります。球界全体の発展を考えると、1つの球団だけが毎年毎年、優勝することを想定すると、その球団関係者、ファンにとっては、喜ばしいでしょうが、球界全体としての力が弱まり、プロ野球人気そのものにかげりを見せることになるかもしれません。そうならないように、戦力の均等を考えたドラフト制度、セリーグ・パリーグともに盛り上げるための交流試合など、球団同士が協調することで、社会全体がプロ野球への関心を高めることになり、プロ野球界全体の盛り上がりに貢献することになります。

 このように、「生態系」を意識した、大きな連関と循環を考えてみることは、その業界、分野、組織の長い目でみた発展のためには必要です。もちろん、生態系が大きな環境変化による影響を強く受けるように、世の中の大きな流れ、社会環境の変化にも意識した対応(適応)が常に求められます。

ものごと全体を大きな俯瞰図に描き、さらにその中での関連性、外的環境、時間経過などを考えて、「系」としてとらえることは、今後益々重要になってきます。
posted by 忠 at 17:40| Comment(0) | 男子陸上部☆部長コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月13日

【創部90周年】

5月28日に、宝ヶ池にあるグランドプリンスホテル京都にて、立命館大学陸上競技部創部90周年の記念式典とパーティが開催されました。多くのOBOG、学園関係者、現役部員が集い、盛大に90周年をお祝いしました。

今回の式典の中で、陸上競技部の歴史の3分の2以上に関係され、貢献された芝田徳造先生の功績が紹介され表彰されました。この節目の年に、総監督も辞されるとのことで、教え子の一人として寂しい思いを持ちましたが、次の盛大のもので「しっかりやりさなさい」とのメッセージと受け止め、長年ご指導いただいたことを大事にして、引き続き陸上競技部に微力ながら力添えをしたいと強く意識を致しました。

芝田先生の挨拶の中で、「90年の歴史のうち最初の34年間はグラウンドがなかった。その中でもトラックとフィールド種目でも大活躍した選手は多くいた。唯一のオリンピアンである400mHの市原先輩もこのグラウンドなしの時代である」、というお話しは印象的でありました。その後、神山グラウンド、柊野グラウンドと整備され、1998年にびわこくさつキャンパスのグラウンド、さらには、全天候9レーンのトラック、そして今年度には4種公認競技場として整備されるようになりました。

このようなハード整備が整うとともに、近年の活躍も目覚ましく、選手の質、量ともに充実してきています。まさに、ハードとソフトの充実により良い回転が生まれだしてきています。

先日、指導スタッフ陣と懇談しているときに、次の10年、100周年に向けてどのように取り組むのかが話題となりました。やはり、ハードとソフトの充実の上に、より良いシステムを構築して、素晴らしい人財を育成していくことが大事であり、今後議論を深めることになりました。陸上競技の種目は30種目以上あり、それぞれの専門を突き詰めるとともに、部員として全ての種目に精通して、特性を知り、トレーニング、調整のしかた、発想を理解することは、多様性を受け入れ、多視点からの発想が出来る人財になるのではないか、と考えています。このようなアイデアも深めながら、100周年にむけて、高い人間力を備え、かつ激動の時代を切り拓いていく人財育成と陸上競技部のさらなる発展を願うことができた、創部90周年でした。
posted by 忠 at 16:55| Comment(0) | 男子陸上部☆部長コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月26日

よーい、ドンと反応時間

 陸上競技の短距離走(100-400m)のレースでは、スターターの合図でレースが始まります。以前、国内レースでは、日本語で「位置について」「ようい」のあと、ピストル音で出発でした。今はオン・ユア・マークス、セットの後、ピストル音に素早く反応してスタートします。
 このセット(ようい)から、ピストル音(どん)の合図までの時間(先行期間)とピストル音から、身体が力を発揮し始めるまでの反応時間との間に関係があることを、一緒に研究しているスポーツ健康科学部の大塚先生が解明し、海外の専門雑誌に論文が掲載されました。
5月下旬のヤフーニュースのトップ記事にもなり既にご存じかもしれません。セットからピストル音までの先行期間が長いと,反応時間が短くなることを明らかにしました。ちなみに、世界大会レベルの100mの先行期間は1.5-2.2秒あたりです。1.5秒と2.0秒の条件では、2.0秒の方が、0.04秒早くなることを検証しました。えーっ、たった0.04秒と言うなかれ。100mにおいてゴール前の0.04秒は、約50cmの差になります。トップでしのぎを削る選手にとっては極めて重要です。
先行期間はスターターに決定権があります。スターターは選手がフライングせず同一条件でレースができるよう運営します。これまでの経験も踏まえて現状の先行期間となっています。ただ、ほんの少し長めになることでパフォーマンスが良くなるなら、夢の日本人9秒台も近づくのでは、と期待してしまいます。
posted by 忠 at 18:13| Comment(0) | 【Lakes Magazine】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする